2020.2月号
「♯WWWⅢ」
早いもので令和も2年となりました。先の昭和から平成への改元が1月8日だったため、昨年5月から始まった令和元年がとても早く感じましたが、改めまして令和2年も宜しくお願い致します。
今年は新年早々に米国がイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を無人機で殺害し、その報復でイラクの米軍基地にイランがミサイル攻撃を仕掛ける等々、SNSでは「第三次世界大戦」というワードが世界各国でトレンドの上位を占めたほど、緊迫した世界情勢から始まりました。
遠い国の出来事と日本では関心が薄いように感じますが、ペルシャ湾とホルムズ海峡に面したイラン、日本の使用する原油は8割がここを通って運ばれており、イラクを主戦場とした湾岸戦争でさえ、原油価格や我々の日常に大きな影響を与えました。イランとの本格的な戦争になった場合、その影響は計り知れず、もちろん他の石油輸入国にも影響が及ぶため、湾岸戦争のように多くの国が参戦し第三次世界大戦の引き金となる可能性があります。
第二次世界大戦で日本に原子爆弾が使用されたことで、相対性理論のアインシュタイン博士はインタビューでこう警告したといいます「第三次世界大戦についてはわかりませんが、第四次世界大戦ならわかります。石と棍棒でしょう。」第三次世界大戦が起こった場合は、必ず核爆弾が使用され世界の文化は滅びると断言しております。
幸いにも、今回の争いは双方の批難合戦はあったものの、全面衝突には至らず、有識者の見解では両国ともに国民のガス抜きのために行われた「プロレス」だったのではないかとの見方があります。同じ中東アラブのイスラム教国家であっても、イランは「シーア派」の住民が大半を占めており、サウジアラビアをはじめとする他の中東アラブ国家90%は「スンニ派」と呼ばれ、イランと他の中東アラブという派閥の対立構造があることで、中東アラブ諸国は結束することができず、それは中東をコントロールしたい米国やロシアといった大国にとっても都合のいい存在であり、イランが無くなったら一番困るのは実は米国なのかもしれません。
激動の幕開けとなった2020年ですが東京オリンピックまではあと数ヶ月、4年に一度のスポーツの祭典では各国の対立や思惑などなしにして、世界中の人に笑顔と興奮を届けてほしい所です。
魚谷 直世 記
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