2018.1月号

「お家騒動

 

 寒さ厳しくなりストーブがありがたい時期になってきましたが、ありがたくないことに原油価格の上昇により灯油の価格はジワジワと上がってきました。この原油価格の上昇は冬の需要期のみが要因ではなく、日本最大の原油輸入国であり、世界最大の原油輸出国「サウジアラビア」のお家騒動にも要因があるとのことです。

 サウジアラビアという国は「サウド家によるアラビア王国」を意味する国名からもわかる通り、サウド家サルマン国王を中心とした王族が政治の重要ポストを握るまさに王国となります。先月初めにサルマン国王の息子であるムハンマド皇太子が汚職対策委員会を率いて有力王族や現職官僚ら200人余りを汚職容疑で拘束し、これにより日本円で換算すると約90兆円もの資産没収を狙っているとのニュースがありました。

 近年の原油価格低迷で財政状況が悪化しているサウジアラビアにとって、この没収財産は財政赤字の補填に充てられると見られていますが、日本の国家予算(一般会計)約97兆円に匹敵する資産をたった数百人の個人が保有しているというのが流石は石油大国、私もよく夜のスナックでは「ヨッ!石油王!」とは言われますが、それとはわけが違う本物の石油王達は実在しているのだと実感したニュースでした。

 次期国王として権力掌握のためには親戚をも追い落とす冷酷な印象を受けるムハンマド皇太子ですが、親日家としての一面もあり、特に漫画「ワンピース」が好きとのことで「俺は石油王になる!」と家では言っているのかもしれませんが情熱的なリーダーであることは間違いありません。

 今年の流行語大賞は「インスタ映え」と「忖度」に決まりましたが、私も同じ石油業界に身をおく者として、ぜひ次期国王には忖度をお願いしたいところなので、ムハンマド皇太子とお知り合いの方がいましたらぜひご紹介お願いいたします。この他にもトップ10には「35億」「○○ファースト」等々今年を騒がせた言葉がでていましたが、景気回復を反映してか例年より明るい言葉が多かったように感じます。しかし、その一方で我々の住む根室は漁業不振をはじめ暗い話題が多い一年でした。漁業はまだ厳しい状況続きそうですが、やまない雨はありません。根室のポテンシャルを信じて、来年の市長選挙候補には「市民ファースト」お願いしたいですね。

                                           魚谷 直世 記

今回の店主雑感のご意見、ご感想等お願いいたします。

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