2017.3月号
「バタフライ効果 」
毎日、何気なく見ています天気予報ですが夕方に発表した天気予報が、次の日に的中する確率は1990年で約82%に対し、2012年には約86%に向上しているとのことです。観測データの増加、予測を計算するコンピュータの性能向上によって、天気予報の的中率は年々上昇しているとのことですが、この予想が100%になることはないと言われています。
物理学の中で「バタフライ効果」という言葉があり「北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起こる」といわれており、北京で蝶が羽をゆらしたことで、その風が次から次へと影響が広がることで、ニューヨークに嵐を起こすことがあるかもしれないという理論です。ほんの些細なことがとんでもない結果を生み出すということですが、天気予報もこの些細なことを予想できない限り、100%はないということになります。
最近の事例で言えば、アメリカのトランプ大統領誕生はまさに、バタフライ効果だったのかもしれません。私の好きな映画で「バック・トゥ・ザ・フューチャー」という映画がありますが、タイムマシン「デロリアン」に乗って、1985年から1955年にタイムスリップするという映画で、全編を通じて悪役として登場する「ビフ」のモデルは若き日のトランプ大統領だったとのことです。「事実は映画より奇なり」でまさか、悪徳不動産王として登場するビフが大統領になるとは誰も思わなかったことでしょう。
「アメリカがくしゃみをすれば日本がかぜをひく」と言われるとおり、政治、経済、軍事、文化など様々な分野でアメリカの強い影響下にある日本にとって、これからトランプ大統領から受ける影響はバタフライどころの騒ぎではないのかもしれません。これからどういう世の中になるのかは誰も予想できませんが、はっきりとしているのは、これから世界は益々混沌とするということです。そんな混沌とする世の中ですが、やはり一人一人の影響は大きいと思います。一人の言動が世の中を動かす、まさにそれが「バタフライ効果」になります。
魚谷 直世 記
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