2017.1月号

 

「ハイ!TPP

 

世相を映した言葉を選ぶ流行語大賞が今年は「神ってる」が年間大賞を受賞しました。25年ぶりのリーグ優勝を果たした広島カープ緒方監督が好調の鈴木選手に言った言葉で「神がかっている」を略して「神ってる」とのことです。

2016年を振り返ると今年は話題に尽きない年でした。ゲス不倫から始まり、ポケモンGO、リオ五輪等々で各分野話題に欠かない様々なニュースが毎日のようにあり、今年の流行語の選定は迷いに迷ったのではないかと思いますが、個人的には「トランプ現象」が私の中で一番の流行語となりました。他国の選挙でここまで一喜一憂することもありませんが、何を言い出すかわからない演説に最後の大逆転劇とアメリカらしい結果に楽しく選挙を見ることができました。しかし、政策発表では「TPP」離脱を早々に明言しており、これはTPP自体アメリカにとって有利な条約ではなく、将来的な中国包囲網のため、しかたなしに受け入れていましたが、アメリカ世論を反映し離脱という形になりました。

この離脱の判断は日本にとって将来的に大きな不安を残すことになります。日本がTPPにこだわる目的として、工業製品を低関税で各国に輸出出来ることはもちろんですが、食料品の安定的な輸入も大きな魅力の一つです。少子高齢化が進む日本では食糧基地として日本の基盤を支えてきた地方都市は衰退する一方となり、現在39%の食糧自給率はこれから減ることはあっても上げることは難しくなります。しかし、その反面で世界人口は爆発的に増え続けており、食糧問題や水問題は年々深刻さを増しているため、将来我々の子供や孫が安定的に食料を得るためには、TPPによる安定した海外からの食糧確保が、一部特権団体の利権よりも私は大事だと考えています。

先日、日本の国会ではこのTPP法案が採決されましたが、注目されたのは安っぽい野党の茶番劇のみで、TPP法案自体は注目を集めることはありませんでした。国の将来を決定づける大事に国民が無関心というのも、不安を感じる所ですので、再び国民にTPPに関心を持ってもらうにはフリつきで覚えてもらうのが一番だと思います「そんなの関税ねえ、そんなの関税ねえ、ハイ!TPP」2016年出会った多くの皆様に感謝し、2017年もご指導ご鞭撻の程、宜しくお願いいたします。

                                           魚谷 直世 記

 

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