2017.12月号

「一生勉強一生青春」

 

 年齢を重ねると涙もろくなると言われますが、スーパードライとも言われた私に限ってはそんなことがないと思っていました。しかし、ここ最近は子供が頑張っている姿を見ては泣き、ドラマや小説を見ては泣く、些細なことでも感動して涙が出るようになり年を感じるようになってきました。

 この年齢を重ねるごとに涙もろくなるというのは、自分の過去と重なる経験が多くなるからと言われており、長く生きることで、楽しい経験や嬉しい経験はもちろん、つらく悲しい経験も増えてきます。このように様々なことを経験すると理解できる範囲が広がり、他人の話でも過去の自分と重ね合わせ感情移入しやすくなる「共感力」が高くなるためだと言われています。

 ナオエ石油では石油類やプロパンガスを始め多くの危険物を扱っているため、沢山の資格が必要となりますが、ある時に資格を受ける若手社員が「年齢を重ねてからの方が、新しい勉強をする時に繋がる感じがして、学生の頃よりも吸収できる気がする」という話をしてくれました。人間の体や脳は20歳代でピークを迎え、その後は衰えていきますが、経験を重ねることで知識の幅や活用方法が広がっていく「共感力」というのは一生成長するものだと思います。

 人は会社や家族といった様々な団体で生活をしていますが、その団体には一人一人の役割があり、それぞれの長所を伸ばし、短所を補うのが、いいチームとなります。私自身も体力では若い人に勝てなくはなってきましたが更に「共感力」を鍛え団体での役割を見つけていかなければなりません。

 この「共感力」を鍛えるには「初めてやること」「知らないこと」に挑戦することが大切となり、自分の知っていることだけでは成長は少なく、未知の中にこそ成長はあるものだと思います。「やったことがない」「知らない」から「出来ない」という言葉は自らの成長を止めてしまう言葉です。今年も残り少なくなってきましたが、今年も色々な人に出会い、様々な経験をさせて頂きました、これらは私を一層涙もろくさせてくれるものだと思います。でも、それがまたいい。

                            魚谷 直世 記

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