2017.10月号
「9月1日問題 」
にぎやかだった市議会議員選挙も終わり、すっかり秋の空となってきました。最近、PTA活動や就業体験学習等で学校の先生と話す機会が多くなったのですが、会話の中で「9月1日問題」という新たな問題が起きているとのことです。この「9月1日問題」とは、内地の学校では夏休みが終わり、新学期が始まる日となりますが、この日に自ら命を絶つ子供が多いとのデータが出ている問題で、文部科学省では原因として、学業不振や家庭問題、友人関係が複合的に重なり合い、子供が追い込まれていると分析しています。
夏休みが残り少なくなってくると、何とも悲しい気分になるのは今も昔も誰もが経験することとは思いますが、学校に行くのがイヤで死を選ぶというのは現代特有のものかもしれません。原因はいくつかあるのでしょうが、やはり「いじめ」が最も多く深刻な問題として考えられており、特に近年の「いじめ」は携帯電話、SNSの発達の影響もあり、肉体的な「いじめ」から、悪口や無視といった精神的な「いじめ」に変化しており、大人からは発見が難しく、いじめられている子供も、苦しさを見せようとしないため、早期発見が出来ずに問題が大きくなる傾向にあるといいます。
先日、ゴルゴ松本氏の講演会が行われ、縁があって食事を含め多くの時間を一緒に過ごさせて頂きましたが、その会話の中で「人類の歴史というのは、人にやったことは必ず自分に返ってくるというのを証明している」という話をしていました。確かに経験上、自分がやってきた人に対しての、いいことも、悪いことも、回りまわって自分に返ってくることが多かったように感じます。自由競争の社会に出ていく中で、対等なルールの中において人と競い合う経験というのは必要なことかもしれませんが、人を陥れる、無視をする「いじめ」という行為は人生において得をすることはなく、回りまわって自分に返ってくるものだと思います。どうせ返ってくるならば、いいことが返ってきた方が100倍いいですね。
魚谷 直世 記
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