2016.10月号
「気象病 」
今年は台風がよく来る年で、8月の北海道に台風が3回も上陸したのは1951年からの観測以来初とのことで、特に8月30日に上陸した台風10号は各地に深刻な被害をもたらしました。被害にあわれた皆様にはお見舞い申し上げるとともに、一日でも早い復旧を心よりお祈りいたします。
この台風の被害は雨、風による直接的な被害はもちろんですが、それ以外にも人間に大きな影響を与えると言われており、近年認知されてきている病名で「気象病」の原因と言われています。この気象病とは「天気が悪いと古傷がうずく」天気痛を始め、頭痛、腰痛、肩こり、喘息、だるさ、眠気、めまい、不安感といったうつ症状等々、肉体的な症状と精神的な症状があり、個人差で症状は違いますが、普段身近にある症状が悪化することが多いのが特徴です。この病気の詳細はまだ不明とのことですが、台風による低気圧の影響によって気圧が急激に変化することにより自律神経のバランスを崩し発症にいたると言われており、私自身も台風が近づいて来る度に片頭痛に悩まされ、調べていくうちにこの気象病が近年注目されているということを知りました。
例年ならば北海道の場合、台風が上陸する数は8月の平均で0.7回となっておりますが、今年の8月は3倍以上の数が来ており、そもそも高潮等で海水さえも持ち上げられる自然の力に、人間の体調に影響をもたらすというのは当前のことかもしれません。
最近体の調子が悪いという方は、病院での検査を一番にお勧めしますが、元気がない、やる気が出ないという気分が問題の方は、もしかしたらこの気象病の影響があるのかもしれません。この病気を治す特効薬は残念ながらありませんが、治療方法は自律神経のバランスを保つためにストレスを溜めずに、休める時は休むことだそうで、人間もやはり動物ということなのか、台風が近づくときはゆっくり休みなさいということかもしれません。
このように人の感情は自分で制御していると思いがちですが、天候等の外的な要因にも大きく左右されるものです。社会人として自らの感情を制御することは大切ですが、自分では制御できない部分もあるということを理解するのは大切なのかもしれません。
魚谷 直世 記
今回の店主雑感のご意見、ご感想等をお願いいたします。
杉ちゃん2号 (月曜日, 12 9月 2016 16:05)
何となく頭がモヤモヤすると思っていたら、こんな病気があるんですね~