2013.12月号
「チームワーク」
あまり野球を見る方ではないと言いつつ、またまた野球のお話となります。日本シリーズ最終戦で東北楽天ゴールデンイーグルスが創設9年目にして初の日本一に輝きました。前日の試合で田中選手が160球を投げましたが、おしくも敗れ巨人の選手達がベンチで笑顔がでた時、このまま巨人が優勝するなと思いました。しかし、最終戦では楽天の見事な継投打により勝つべくして勝ったという印象を受けます。
創設当初は最下位周辺の弱小チームとのイメージでしたが、日本一となった要因は田中選手の伝説ともなる無敗記録だけなのでしょうか?一因はありますが決してそれだけでは日本一にはなれないと思います。プロ野球のチームは選手の集まりであり、選手はチームの成績よりも自分の成績で報酬が決まります。結果がでなければ戦力外通告、簡単に「クビ」となります。12球団別の年棒合計では巨人が38億円で1位、楽天は半分にも届かない18億円で10位、年棒で選手の優越がつくわけではありませんが、選手個人の能力は圧倒的に巨人の方が上だと解ります。ゲームを行う上で勝利の要因は色々とありますが、楽天が唯一巨人よりも明確に優れていたのは「チームワーク」ではないでしょうか。この「チームワーク」の意味は誤訳されがちですが、慣れ合いや精神主義の団結力とは若干意味が違います。この場合の的確な日本語訳は「分業」だと思います。指揮官たるリーダーが各自に明確に仕事を分担し、各自は分担された仕事を100%達成する。業務を分けるで「分業」です。この「チームワーク(分業)」を会社に適用するならば、営業、総務、経理等々会社にも様々な役割があり、指揮官たる社長が方針を決め人やカネ、仕事を分担していきます。この方針や分担に間違いがあった場合。又は各部署が分担された業務を100%遂行出来なければ、会社の業務やお客様に支障をきたすのは確実です。今回の楽天優勝から改めて優秀な個人よりも「チームワーク」のとれた集まりの大切さを学びました。
魚谷 直世 記