2012.9月号
マラソン参加と就職新卒者
よくお客様に笑われることの一つに、その老いで、マラソンと名のつく大会に参加してますね。並べてみると、7月のなかしべつ330°開陽台マラソン、釧路湿原マラソン、8月の北方領土ノサップ岬マラソン、9月のオホーツクマラソン(標津町)、10月の別海町パイロットマラソンに足と顔を運んでおります。心と体の健康マラソンとして気楽な参加ですが時期になると近くに仕事がありましてと申込書まで持参して寄っていただく町もあります。確かに30年前にノサップマラソンが開始される時は会社のTOPを受けて3~4年目でした。せっかく採用しても、給与が安いから、働く仲間が気にくわないからと、すぐ辞めていく会社レベルでした。では、なんとか社員と語り合える場はないかと捜し出した一つが一緒に走ることでした。ノサップマラソンの第1回~5回目ぐらいまでは、お医者さんの健康診断をつけての強引さもありました。第6回~10回ぐらいになると、だんだんと沿道沿いにナオエーがんばれの声がチラホラかかるようになってきたのです。これは私としては嬉しく、社員達は市民から応援される有り難さがわかってきたのです。第11回~20回目になると、自律的に社員達は練習メニューをつくり、参加可能の判定会議をするモデルが出来上がり、一緒に走ってきた感謝の念が深くなってきました。第21回~31回目の今年ですが、ぶちまけた話をしますが、高校までの18年間に自分の良さを引き出してもらえる環境が少なかった若者達との出会いも事実の一つです。人間が育つ、働く者が育つというのは、きれいごとではなく、汗まみれ、下手をすると、糞まみれと表現する位の学び合いの葛藤を、無いものだらけの中小企業はしていることを少し理解していただけたらうれしいです。来年の新卒を採用する時期の9月がスタートします。たぶん、この新卒の3~5年間でほとんどのものが固まってしまう時と思います。御両親は18才の子のスタートを辛抱強く、粘り強く、格好悪く、見栄を捨て、見守る大事な時期です。
魚谷直孝 記