2012.8月号
かんしゃくと苦笑い…
先日、ANAカードの銀行登録を変更時に、普通の電話は混み合っているとの自動アナウンス、そして急ぐ方は機械登録をすすめられ、電話のボタンを押すが上手になかなか進まない。かんしゃくを起こして、なんとか、カード会社に生の声を聞かせたいものと電話番号を探してみたが機械音声ばかりである。条件を告知され印を押してカードを発行してもらったのだから文句を言うのがおかしいと老いの身勝手さを周りから指摘された。しぶしぶ半納得である。余談ですが訴訟社会になる前兆なのか、銀行・生保関係の告知確認の印が多くなりましたね。今度は苦笑いなのだが、航空会社のスカイマークが乗客向けの機内文書で苦情があれば「自社のお客様センター」もしくは公共の「消費生活センター」に訴えて、機内で直接は受けつけないとの「サービスコンセプト」と題した文書を見たことがあった。島国に生まれ、日本語一つで生活できる行き届いたサービスどっぷり型の日本人には心に落ちない方が多いようである。多くの苦情から、やっと自社の苦情センターの電話番号を記載したとのことである。しかし、「丁寧な言葉づかいを当社客室乗務員に義務付けておりません」「接客は補助的なもの」として私語に関する苦情は受け付けない姿勢は維持した。これから感じることは①自己責任の行動で結果に甘んじることを強いられる。②日本人特有の人間的サービスをカットされるゆえ、雇用の減少と同時進行していくのでしょう。頭の中では大都会の2社のサービスコンセプトが理解できるのですが、地方の中小企業の親父として、そんな人間ラインを断つシステムは、島国の細やかに生きる民族が災害などに対応できるものなのか。東日本大震災からも、すべての機械システムの機能は止まり、ただ人間ラインのみが頼みの綱であった報告がされている。エネルギー源はベスト・ミックスと言われる石油・ガス・火力・風力・太陽光などの混ぜ合わせが良いと言われ始めた。それと同様にサービスは機械と人間のベスト・ミックスが災害・緊急時に対応できるのではと思う。
魚谷 直孝記